2019年01月28日

ツタヤが潰れる

地元のツタヤが潰れる。
そして、すでに、駅前の本屋も潰れた。
もう、地元で本が買えない。
本をたくさん売っているツタヤでもあったので、なんだか本や映画を、好きな時に買いにいけなくなった。

ツタヤが、閉店をするというので、レンタルのDVDなどが、旧作だけ、買えるというのだ。
しかも、1本500円、10本以上買うと、1本300円だという。

300円・・・。
しばらく途方に暮れたのだ。

ネットフリックスは、いったいどこまで、昔の映画を見れるようにしてくれるだろうか。
配信になるのは構わない。
けど、観れなくなる映画がたくさん増えるのはいやだ。

とにかく、買うなら、今だ。
そう思った私は、片っ端から棚を見たのだ。

ワゴンセールのDVDなんて、たいしたものもないし
そう考えると、ヨーロッパやアジアなんかの、五千円くらいするような映画のDVDは、ここにきて300円なんて、まるで夢のような話だった。
そもそも、DVDはまだ観れるのか。
ブルーレイはどうか。
たくさん、レーザーディスクを買ったが、観れなくなった者の、二の舞になるのではないか。
そう思うのだが、どうにも、カゴに入れる手が止まらない。
今、ここで買わないと、青春時代に手を叩いて観た、あの映画もこの映画も、観れなくなる気がしたのだ。
今まさに、船が出ようとしているのではあるまいか。
と思うと、買わずにはいられない。
とにかく、あれもこれもカゴに入れていくと、とんでもない数になっていく。
軽く20本、30本を超えたあたりか。
不思議と罪悪感がうまれてきた。
このまま、自分ばかりが、この名作映画たちを買い占めていいものだろうか。
俺が買うことで、この映画たちと、別の人たちが、出会えなくなるのではあるまいか。
余計な心配までが、私の心をかすめていく。
が、もう遅い、カゴに戻すことはできない。
決して、千円で買えるものに、手を伸ばしてはいない。はず。
ふるいにかけられていく者の、今、まさに「助けて」と手を伸ばしている映画たちの、その手をつかんでいるだけなのだ。
と自分に言い聞かせ、更にカゴに入れていく。

自分が年を取るのと一緒に、映画も増えていく。当たり前のことだった。

映画は残るものだと思っていた。いや、残るはずなのだが。そう思って作っているが。
でも、すっかり忘れられてしまう映画もあるかもしれない。
あんなに観て感動した、あの映画のタイトルさえ、もうとうに思い出せない、ということがあるかもしれない。
映画は、また新しく次々に作られていくし、全部観ることはできないはずだ。

と考えながら、いつしかカゴには、40本を超える映画たちが並んでいる。
これを、レジに持っていく。
潰れる店なのに「見習い」の札をつけた若い店員が、
「・・・」
の顔をしていた。
もう、犯罪なんじゃないかと俺は思った。
「購入ですよね?」
「はい」
「盤面を確認します」
と、
おそらく購入のDVDは、そうしなくてはいけないらしい。
振り返る。
レジに長蛇の列ができている。
俺は、途中で、「もういいです」と研磨を諦め、そのまま、紙袋3個分の子供たちを連れて帰った。

映画というのは、私の時代では、それはお金をはらい、大きなスクリーンで観るそれで
ちょっと時間が経ったら、レンタルビデオでも観れる、それで
きっと、それは、もう遠い昔の話で。

潰れるツタヤで途方に暮れ、そんなことを考えた。


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posted by okita at 00:42| Comment(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ほんと〜に久しぶりの更新にホッ😊

私の近くのTSUTAYAも先日閉店してました。。
テレビも映画も配信でしか観ない若者が沢山…時代ですね。そんな中、監督が選んだ40本が気になります☝✨
私は監督の7作品確保してるのでなんの心配もしてません😊
フルーツ宅配便も来週はやっと監督の回✨
楽しみにしています😊
Posted by non at 2019年01月28日 09:57
初めましてやまだといいます
南極料理人と横道世之介の大ファンです。
何度見たかわかりません。
南極料理人に関しては100回くらい見ていると思います。
ぜひ沖田監督に「岡崎に捧ぐ」を映画化してもらいたいです。
ぜひ宜しくお願いします!
Posted by やまだ at 2019年01月31日 16:35
初めてコメントさせていただきます。
監督の映画だいすきです。DVDも持っています。
今日フルーツ宅配便のクレジットでお名前見かけて、初めてブログを書かれていることを知りました。
わたしは二十歳すぎた頃からほとんど邦画しか見なくなってしまいました。いまは特に育児で忙しいこともありますが、監督のお薦めの外国映画があれば、観てみたいと思いました。これからも陰ながら応援しています。
Posted by 繭 at 2019年02月11日 23:28
はじめまして。
就職活動が始まって2日目の専門学校生です。
少し、僕の話を書かせて頂きます。
高校時代、軽音楽部で音楽と向き合い、MVや映画をよく観ていました。16歳で映画監督という夢を持ち、広島から福岡へ映画を学ぶ為に引っ越し、学校へ通いました。
ですが、いつしかその志しも忘れてしまい、日々の生活を怠惰に送ってしまっていました。
作品も作らない、課題もしない、学校にも行かないでバイトもしない。そんな日々に疑問を持ち始めたのは恥ずかしながらつい最近の事なのです。
SNSを断ち、友人との電話や会話も辞め、只々 孤独に自分と向き合い、沢山の自問自答の日々に、いつしか進むべき道も分からなくなっていました。
そんな中、映画RAIL WAYSを観ました。(沖田監督の作品でなくてすみません。)
夢や仕事、家族と向き合ったこの作品に感動しました。
そして僕は、夢を思い出しました。
人を感動させ、未来へ進む力となる、人を変える、世界を変える様な作品を作りたいのだと。
その様な作品を思い浮かべ始めると、沖田修一監督の作品が直ぐに浮かび上がりました。
早々に沖田修一と検索をかけ、経歴や所属を探りました。
すると、此処に辿り着きました。
映画と一途に向き合う沖田修一監督が其処にはありました。
映画監督にとって、それは当たり前の事だとは思いますが、それが自分には嬉しくも、悔しく思えました。
夢に向かって行動出来ていない自分に苛立ちと焦りを、見える事のない将来へ苦しみを覚えました。

もう一度、目指してみようと思います。情熱を持って描いてみようと思います。
決意表明をさせて頂きました。
沢山の夢を頂いた恩人に。
僕は忘れません。あなたの映画も今日という日も。
Posted by 中志貴涼太 at 2019年03月02日 14:04
未だに「南極料理人」を何度も観ているファンです。
ブログ面白すぎて、夫に音読して聞かせました。
Posted by さいとうなおみ at 2019年11月03日 01:50
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